ハンディファン

帰宅する電車の車内に蚊がいた。

隣の座席に座っていた40〜50代くらいの男性が急に何かを取り出して腕に装着した。かなり大きな腕時計だと思ったが違った。

スイッチを入れるような動作をした後、回転音が聞こえた。

その見た目から、この夏流行っていたハンディファンかと思ったがそれも違うようだ。それに手首だけを冷やす意味が分からない。

手首の装着具(ベルト)を注視すると「ノーマット」の刻印が読み取れた。

アースノーマットだ。蚊を取るあれだ。

あそこまで小型化しているのは知らなかったが、驚いたのはそれを常時携行していて、尚かつ、電車の車内で使い始めるという行為だった。

気になったので家に帰ってから調べたが、すでに製造終了した商品のようで、現在は消耗品の詰め替えのみ販売しているようだ。