本田技研工業のドリーム50は1997年から2000年にかけて販売されていた原付バイク。未走行の中古なら100万円以上で売買されている人気の車種である。
※画像はmotor-fan.jpから借用。
※プラモデルの記事なので実車をお探しの方はこちらからお帰りください。
現物はとても購入できそうにないのでプラモデルを作ってオーナー気分を少しだけ味わう。
これは青島文化教材社から発売されているプラモデルで、カスタムパーツを装備したタイプだ。過去にノーマルタイプや、レース仕様のタイプ等も販売されていたが、現在は生産終了していて一般的に入手できるのはこの商品だけだ。
半分以上のランナーがメッキとシルバーで塗装済(これもメッキの一種?)である。
この他にゴムタイヤ、ケーブル用のビニールパイプ、ネジ3本等が付属する。
製作方針
メッキ済み、塗装済みのランナーを活かして作る。基本的に必要最低限の塗装だけにする。面倒なので紙ヤスリを使った整形や合わせ目消しはしない。サーフェイサー(塗装下地)も吹かないし、スミ入れや汚し塗装もしない。
時間をかけず気軽に、遠目でそれっぽく見える物を目指す。
道具と材料
ニッパー、カッターナイフ、ピンセット、接着剤、アクリル塗料各色、など(書き出すのが面倒なので写真を参照)
この他に、キッチンタオル、爪楊枝、綿棒、調理用バケット、調色スティック(塗料をかき混ぜる棒)等を使った。
部品の切り出し
夜なべしてコツコツ切り出したパーツ。ガンプラ同様ゲート跡はカッターナイフで処理した。素組みガンプラならこれで8割は完成だ。
スプレー塗装
大きい部品をピックアップしてスプレーで塗装。今回は始めてイージーペインターという物を使ってみた。
エアブラシの様に線の太さ(吹き出し量)の調節は出来ない。好みの色で大きい面積を塗りたい場合には有効な道具だと思われる。
塗料の消費が激しかった。筆塗りと比較すると何倍も使う。スプレーやエアブラシには慣れていないので加減が難しい。
シート部分はマスキングテープを使って色分け。
たぶん正攻法ではマスキングゾル(ゴムの塗膜)を使うか、パーツ自体を切断分割してそれぞれを塗装するのだろう。しかし難易度が高そうなので今回は簡単に済ませた。
テープを剥がした直後。
正直ここは上手く出来ず、これでも3回やり直した。
筆塗り塗装
メッキ部分には塗料がのらないので、塗装が必要な箇所には金属用プライマー(下地)を使った。
はみ出た箇所は塗装後に爪楊枝などで擦れば簡単に剥がせるが、誤って必要な箇所も剥がさない様に、かなり繊細かつ慎重にやる。
1日放置すれば手で触れる位にはり、重ね塗りも可能。完全に乾燥するのは1週間くらいかかるが、その後も爪で押すと跡が残るような塗料なので、扱いには注意する。
フラットカラー(つや無しタイプ)は性質的に乾燥後も剥がれやすい。触れないように気をつける。
メッキパーツがLED照明下でキラキラして眩しく、どこが塗れてどこが塗れていないのか判別し難い。日中の日陰なら判別し易そうだと、塗装済みパーツを眺めながら思った(日中にやる時間はないが)
クリア(透明)パーツのウィンカーとテールランプ。車両っぽくなるので好きな部品だ。
メッキパーツのゲート跡は、隠すように筆でチョンチョンと塗ることにした。
シルバーのパーツは「XF-16 フラットアルミ」(つや無しの銀色)を使用。
塗った後。
メッキパーツには「X-11 クロームシルバー」(つや有りの銀色)を使用。
塗装が終わったら、バケットにクッキングシートを敷いて、ホコリがつかないようラップを被せておいた。
最低1日は放置して乾燥させる。
デカールを貼る
一般的な水転写式のデカールである。
雑に作ってきているので、細かく良くできているデカールに対して少し申し訳ない気がしてきた。
全てのデカールを貼り終える。メーターのデカールは部品に乗せるとクルクルと回ってしまい、位置を決めるのが難しかった。
組立て
用意できた部品達を接着剤でくっつけてゆく。
メッキ部品や塗装済みの部品は、接着面の塗装をカッターナイフやドリル刃で削って剥がす。
説明書の工程に従い、本格的に組立て始める。前輪と後輪は付属のネジを使う。
ちゃんと作るならフロントのディスクは薄く加工するべきだろう(後輪は問題無かった)
エンジン部分。ファンネルキャップは赤色の指示だったが黒にしている。
本体フレームに組み込む。
リア部分をフレームに組み合わせる。チェーンは丁寧に塗り分けしたのに、エンジン側のスプロケットは隠れてしまった。
フロント部分も組み合わせる。サイドスタンドは負荷で破損してしまいそうだったので、この後はメンテナンススタンドを用いる。
取り急ぎ瞬間接着剤を購入して使用した。
ヘッドライトやステップ等を装着。
また、組立て途中にデカールが剥がれたしまったので、併せて購入したマークセッター(デカール用の糊)を使用。塗布して貼り直す。
ヨドバシドットコムで瞬間接着剤と合わせて400円位だった。
ガソリンタンクやシート、ナンバープレート等を接着。ケーブルをタンク内へ収納するの苦労した。
完成
大きさ。完成してみると意外と小さい。
撮影して遊ぶ。
タンクにはヒケ(へこみ)がある。又、タンク右側には、いつの間にか接着剤かなにかが付着してしまった。落とせなかった為目立つ。
後ろから。フェンダーとタイヤが少し斜めになっている。調整しておけば良かった。
前から。
バイクはハンドルを切るかスタンドを降ろす以外動きをつけられない。
改めてフジミ製のスーパーカブ110を見ると、スポークの細くて凄い。
感想
たぶん30〜40時間を費やしたと思う。情報処理技術者試験が終わり、夜の余暇(子供達が寝た後の)時間が出来たので軽い気持ち始めたのだが、思った以上に時間がかかった。(最初の製作方針に反してしまった)
やり残しや失敗した箇所はあるが、総じて良く出来たのではないかと思う(原型が良いので)
時間はかかったが、塗装と組立ては楽しかった。ひとつひとつの部品に愛着が湧いてくる。
瞬間接着剤は必須だ。
上級者は本物同様にスポークを張り替える(真鍮やスチール線を使って)そうだ。今は時間的、技術的に無理だが、いつかやってみたい。
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